しろうと考えではありますが・・・

「審査員は君だ」補助金

東京都が一般から事業を募り、これに予算を付けようとしています。
どんな事業が展開されるか、今後が楽しみです。

あれっ? 前回と書き出しが同じだなぁ。
実は、本稿で2013年に「提案ボックス」という提案をしたことがあります。行政が住民から事業提案を募集するという発想は、5年間の私と同じです。
ようやく追いついてきたなぁ。

しかしですね、本稿は「何か出来そうであるけれど、いろいろあって実現が難しい」くらいの提案をしていますから、行政の仕組みを熟知している私としては、「実現するのはそうそう簡単にはいかない」ということも、よく存じています。
頑張っていただきたいと、思います。


かつて、クラウドファンディング大賞という提案をしたこともあります。
このときも、「ちょっと難しいかな・・・」と思ったのですが、今回は、もっと難しい提案をすることといたしましょう。
私たちは、補助金事務を長年やってきているわけですが、募集をかけると、たくさんの応募があり、資格審査、書面審査、面接審査、と何段階ものチェックを行って、最終的に採択事業が決まります。

このため、募集から採択までは、ずいぶんと時間や手間がかかりますし、審査のための費用もかなりの額になります。
だったらいっそ、審査自体を、一般の皆さんに託してしまう、というのはどうでしょうか。

今回の東京都への事業提案も、一般からの一票投票が付いていましたが、結果的には、行政側の吟味と知事の裁定で事業案が決まる仕組みになっています。得票数がどれだけ影響するのかは不明。
いっそのこと、外部の得票数で採択が決まる、という仕組みを作った方がスッキリします。

題して「審査員は君だ」補助金!


わかりやすくいうと、補助金を選考する審査員を、一般から募集するという方法です。
票数は一人一回一票に限ります。
当然、投票はネットで行います。
加えて、投票券は有料とします。そうしないと、一人で何回も投票する人が出そうですので。
「それって、CD買って、AKBの握手会に行くのと同じじゃないか」――よく気が付きましたね。そういう方法です。
散財しないように、「行使できるのは年間〇回まで」と、制限をつけてもいいかもしれません。

結果的に「補助事業が採択されるかどうかは、審査員の気持ちを集められるかどうか」に左右されることになります。公平ですねぇ。
高名な有識者に謝礼を払って審査してもらうのではなく、一般の方から費用を徴収して審査してもらう、というやり方。ある意味、形を変えたクラウドファンディングとも言えます。

審査員の投票券購入費は全額、補助金に充てられます。それに、行政が上乗せで資金を提供します。


 
対象事業は何でもいい、とすると収拾が付かなくなりますので、特定分野に限ります。
例えば、<消費者向けの新製品開発>などがわかりやすいですね。
そういった事業提案をしていただいて、一般審査員に投票してもらう。
そうして、上位の者に補助金(この場合は奨励金の方が望ましい)を提供する。
企業にとっては、資金的にも助かるし、事業のPRにも繋がって一石二鳥です。

どうでしょう、このやり方。

課題は、事前工作して入賞しようとする会社が出てくることですかね。
従業員に参加させて、自費で投票券を買わせようとするブラックなところもあるかも・・・。
やっぱ、無理そうですかねぇ。
 


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